
Oracle CloudWorldカンファレンスで発表された主要ニュースからもわかるように、テクノロジーに精通した組織にとって、より迅速かつ的確なビジネス上の意思決定を行うことは、今日の最優先事項です。エッジコンピューティングとクラウドコンピューティングの分野におけるOracleの最大の発表は、組織が顧客へのクラウドプロバイダーとなることを可能にするクラウド・インフラストラクチャ・プラットフォーム「Oracle Alloy」です。Oracle Database 23cの最新バージョン、複数の新しい分散型クラウドサービス、そしてMySQL HeatWave Lakehouseデータベースツールのアップデートなど、その他の製品についてもご覧ください。
ジャンプ先:
- オラクルアロイ
- Oracle Cloud Infrastructure開発ツール
- MySQL ヒートウェーブ レイクハウス
- データベース 23c ベータ版
- データ分析サービス
オラクルアロイ
パートナー組織は、このクラウド・インフラストラクチャ・プラットフォームを自社のデータセンターで利用できます。これは、規制要件に関して柔軟性を実現する興味深い選択肢です。また、組織はOracle Cloud Infrastructureとの既存のパートナーシップを、独立してクラウドを運用したいと考えている公共部門やその他の業界にまで拡大し、中間クラウドプロバイダーとしての役割を担うことも可能になります。
参照: 採用キット: クラウド エンジニア (TechRepublic Premium)
「顧客は、ワークロードを特定の場所で実行し、選択したクラウドで実行することを求める傾向が高まっている」とオラクルは指摘した。
Alloyプラットフォームは、OCIのパブリッククラウドで利用可能な100以上のインフラストラクチャおよびプラットフォームサービスと同じものを提供します。お客様はそこから独自のブランディング、SDK、ドキュメント、価格設定、アカウントタイプ、割引スケジュールを追加できます。Alloyは、お客様が特定のハードウェアアプライアンスをエコシステムに導入し、ローカル環境に最適なものを使用してOracleがサポートするクラウドを構築できる環境を提供します。
Oracle Cloud Infrastructureにアプリ開発ツールが追加
Oracle Cloud Infrastructureの開発者は、Oracle Distributed Cloudを拡張し、より多くの開発者サービスを追加しました。具体的には、クラウドネイティブ・アプリケーションの構築、人工知能(AI)データサービス、ローコード開発などのためのサービスが追加されます。クラウドネイティブ・サービスへのスムーズな移行を支援するものとして、Oracle Container Engine for Kubernetesの仮想ノード機能とContainer Instancesサービスが挙げられます。
コンテナとKubernetesは、今日のクラウドコンピューティングと並んでよく話題に上ります。Oracleは、開発者がコンテナとKubernetesを実行する際に必要となる複雑さと管理オーバーヘッドを削減したいと考えています。仮想ノードは、消費されたリソースに基づいたポッド単位の料金体系で、きめ細かなポッドレベルの弾力性を提供し、多くのインフラストラクチャを管理する必要がありません。
MySQL ヒートウェーブ レイクハウス
次に予定されているのは、OracleのMySQL向けデータベース・クラウド・サービス「HeatWave Lakehouse」のアップデートです。HeatWaveは、MySQL向け分析データベース・サービスの機能強化であり、トランザクションおよび分析サービスの速度向上を目指しています。このメモリ・クラスタは、オブジェクト・ストア内の数百テラバイト規模のデータを様々なファイル形式で処理およびクエリします。HeatWaveは、マーケティング分析、自動車、通信、ハイテクなどの業界に広く利用されています。
MySQL HeatWave LakehouseはAMDとの連携により開発され、AMD EPYCを搭載したOracle Cloudインスタンス向けに最適化されています。データサイズは最大400TBまで拡張され、HeatWaveクラスタは512ノードまで拡張可能です。また、OCI、AWS、そして新たにMicrosoft Azureを含む複数のクラウドで実行可能です。
データベース 23c ベータ版
Oracleの統合データベースの最新バージョンであるOracle Database 23cがベータ版としてリリースされました。この最新バージョンは、JSON、グラフ、マイクロサービスにおけるアプリケーション開発の簡素化に重点を置いています。また、アプリケーションによるデータの表現方法とリレーショナルデータベースによるデータの保存方法の間によくある不一致に対処するため、JSONリレーショナル・デュアリティも搭載されています。
簡素化というテーマに沿ったさまざまなアップグレードが付属しており、JSON リレーショナル デュアリティ、JavaScript ストアド プロシージャ、運用データのプロパティ グラフ分析、分散マイクロサービス トランザクションの自動処理、強化された自動マテリアライズド ビュー、リアルタイム SQL プラン管理、True Cache、SQL 実行を最適化するためのデータ統計の ML 強化予測、データベース シャードのネイティブ レプリケーションなどが含まれます。
Oracle APEX 22.2は現在、ベータ版の一部としてプレビュー中です。APEXのプログレッシブWebアプリの機能強化により、ほぼネイティブのモバイルユーザーエクスペリエンスを実現し、ローコードアプリケーション開発を強化します。
2つの更新されたリカバリサービスにより、停電や物理的損傷を引き起こす可能性のある壊滅的な天候などの緊急事態でも、データの可用性が確保されます。Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery Serviceは、他のOracleサービスのためのリカバリサービスです。OCI Full Stack Disaster Recovery Serviceは、OCIコンソールからテクノロジースタック全体を表示することで、お客様のリカバリプロセスをトップダウンで把握できるようにします。
データ分析サービス
Oracleは、データおよび分析ソリューション分野における新製品に複数のアップデートをリリースしました。スキルギャップへの意識が高まる中で、ITへの過度な依存からの脱却を優先する設計哲学が生まれましたが、プロセスのあらゆる段階で人々が常に最新情報を把握する必要があることも忘れてはなりません。
特に、オラクルは、データの解釈が複雑すぎる、あるいは時間がかかりすぎるという問題を解決する手段として、高度な複合可視化を提案しています。オラクルは、Analytics CloudやAI VisionなどのOracle Cloud Infrastructureコグニティブ・サービスに人工知能(AI)と機械学習を統合し、一目でわかるダッシュボードを提供することで、業界の目と耳の役割を担う存在になりつつあります。
今週、Oracle Fusion Analytics製品群に加え、AI/MLを基盤としたOracle Analytics Cloudの新機能がいくつか発表されました。セマンティック・モデラーは、一元管理されたセマンティック・モデルにおいて、ビジネスユーザーと物理データソースの複雑さの間に、より分かりやすいレイヤーを構築します。
ビジネスユーザーは、高度な複合ビジュアライゼーションを活用して、チャート上で指標を移動したり、データパターンやシグナルを分析したりすることもできます。また、Oracle Analytics Cloud を基盤としたワンクリック機能により、ビジュアライゼーション作成のためのプロアクティブな自動インサイトも提供されます。
特にAutonomous Data Warehouseは刷新されました。新しいExcelアドインを利用できるようになり、Transformsを備えた新しい包括的な組み込みデータ統合ツールが搭載されています。ストリーム分析ツールOCI GoldenGateには、外れ値や異常値の検出とテスト、MLモデルからのインサイトの適用、そして次善のアクションの決定を支援する新機能が追加されました。
全体的に、可視性、使いやすさ、クラウド接続が Oracle の最近の発表のテーマとして取り上げられました。
Oracle クラウド製品の詳細、および Oracle と Workday HR ソフトウェアまたは Oracle と SAP の ERP ソフトウェアの比較をご覧ください。