
LibreOffice Baseは、データベースの操作を非常に簡単にするユーザーフレンドリーなGUIツールです。このツールには、ローカルデータベースだけでなくリモートデータベースにも対応する機能が組み込まれています。しかし、リモートのMySQLデータベースサーバーに接続しようとすると、いくつかの問題に遭遇することがあります。そこで、これらの問題を解決する方法をご紹介します。そうすれば、リモートのMySQLデータベースを簡単に操作できるようになります。
クライアント側では LibreOffice 5.3.3.2、Ubuntu Server 16.04 で実行される MySQL 5.7.17 を使用してデモを行います。
サーバーの設定
まず最初に、サーバーでリモート接続を有効にする必要があります。これを行うには、MySQLサーバーにログインし、/etc/ mysql /mysql.conf.d/ディレクトリに移動して、mysql.cnfファイルを開いて編集します。次の行を見つけます。
bind-address 172.0.0.1
上記の行を次のように変更します。
bind-address 0.0.0.0
ファイルを保存して閉じます。次のコマンドでMySQLを再起動します。
systemctl restart mysql.service
サービスが正常に再起動したら、サーバー上での作業は完了です。
LibreOfficeの設定
LibreOfficeには、そのままでは機能するJDBCコネクタが付属していません。これを追加するには、まずプラットフォーム非依存のコネクタを(MySQLのダウンロードページから)ダウンロードし、ファイルを解凍する必要があります。解凍すると、必要な.jarファイルを含む新しいフォルダが作成されます。LibreOfficeを起動し、「ツール」→「オプション」→「LibreOffice」→「詳細設定」→「クラスパス」に進みます(図A)。
図A

表示されたウィンドウで「アーカイブを追加」ボタンをクリックし、.jarファイルを含むフォルダに移動します。mysql-connector-java-XXX-bin.jarファイル(XXXはリリース番号)を選択し、「OK」をクリックします。「OK」をクリックしてオプションウィンドウを閉じると、リモートデータベースへの接続準備が完了します。
リモートデータベースへの接続
LibreOffice Baseを開くと、データベースウィザードが起動します。ウィンドウで「既存のデータベースに接続」を選択し、ドロップダウンから「MySQL」を選択します。「次へ」をクリックし、「JDBCを使用して接続」が選択されていることを確認します(図B)。
図B

「次へ」をクリックし、リモート MySQL データベースに必要な情報を入力します (図 C )。
図C

使用するデータベースの名前と、MySQL サーバーの IP アドレス (サーバー オプションにそのアドレスを入力してください) が必要です。このセクションに入力したら、クラスのテスト ボタンをクリックして、JDBC ドライバーが機能していることを確認します。これは成功するはずです。次へをクリックし、次のウィンドウで、問題のデータベースを操作するための適切な権限を持つ MySQL ユーザー名を入力します。パスワードが必要のチェックボックスをクリックし、接続のテストボタンをクリックします。プロンプトが表示されたら、MySQL ユーザーのパスワードを入力し、OK をクリックします。このテストも成功するはずです。次へをクリックし、完了をクリックします。次に、データベースのローカル コピーを保存するように求めるメッセージが表示されます。心配しないでください。行った作業は、データベースのローカル コピーとリモート コピーの両方に反映されます。ウィザードを終了すると、LibreOffice ベースが開き、リモート データベースで作業できるようになります。
おめでとうございます。LibreOffice Base をリモート MySQL データベースに正常に接続しました。
パワーをシンプルに
MySQLを操作したいけれど、コマンドラインでの操作は面倒だと感じていた方、強力で使いやすいGUIツールを使ってデータベースを管理できるようになりました。まさに、シンプルに使える強力なツールです。