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TED2010 カンファレンスで、マイクロソフトのアーキテクト Blaise Aguera y Arcas が、拡張現実の概念に基づいた新しい Bing Maps 機能のデモを行いました。
先日開催されたTED2010カンファレンスでのプレゼンテーションで、マイクロソフトのアーキテクトであるブレイズ・アグエラ・イ・アルカス氏は、Bing Mapsに搭載される新機能の概要を説明しました。鳥瞰図を含む航空写真の現行機能について説明した後、さらにズームインし、街路レベルまで視点を落としていきます。街路レベルでは、新しいBing Mapsは3D環境で動作します。このアプリケーションは、建物の面、道路の表面、そして遠近感や奥行きも認識します。
次に彼は私たちをある建物、ワシントン州シアトルのパイク・プレイス・マーケットへと案内しました。彼のチームはバックパックカメラを使って、この建物の内部だけでなく、観光スポットを中心とした公共の場所も撮影していました。中に入ると、彼はマーケットで待機しているチームに連絡を取り、デモンストレーションを続けました。彼らはビデオカメラを起動し、マーケットからのライブ映像を4Gワイヤレス接続経由でBingマップサーバーに送信しました。すると、その映像は既に保存されている画像と重なるように、彼の画面に表示されました。
拡張現実
これらの新機能は、拡張現実(AR)の概念に基づいています。ARは、現実世界の物理的な環境とコンピューター生成画像を融合させ、複合現実(MR)を実現します。ARのもう一つの例として、テレビ中継されるフットボールの試合で黄色の「ファーストダウン」ラインを表示したり、アイスホッケーの試合でパックに尾を付けてハイライト表示したりすることが挙げられます。
しかし、このBing Mapsのデモで紹介された技術は、こうした単純な例をはるかに超えています。ユーザーの写真とライブビデオを、事前にキャプチャされた興味のある場所のストック写真セットに正確に重ね合わせることで、その場所のリアリティが高まり、より深みと個性が生まれます。前述のビデオでは、ロケーションチームが実際にカメラを動かしていました。サーバーはこれらの動きに追従し、ストック写真の適切な場所にビデオ画像を配置し、チームの動きに合わせてビデオフレームをスムーズかつシームレスに動かしました。
TED2010 のビデオ クリップを視聴し、Bing マップの拡張現実機能についてのご意見をお聞かせください。

ウォーリー・バーニー