
Microsoft Excelシートに負の値を入力するには、値の前に「負の符号」を表すハイフン(-)を付けます。しかし、多くの場合、このハイフンを表示したくないでしょう。代わりに、負の値を赤で表示したり、括弧で囲んだり、あるいはその両方で表示したりしたい場合もあるでしょう。Microsoft Excelでは、書式と条件付き書式の2つの方法が用意されています。
最初の方法は、Excel が負の値を表示するための 4 つの組み込み書式を提供しているため、簡潔で迅速です。もう 1 つの方法もほぼ同じです。この機能は、既に使用されている書式が負の値として評価されない場合に使用します。正直なところ、ほとんどの人にとってこれは問題にならないでしょう。しかし、必要に応じて代替手段があることを知っておくと安心です。
このチュートリアルでは、Microsoft Excel シートで負の値を赤で表示する 2 つの方法を紹介します。Windows 10 64 ビット版システムで Microsoft 365 デスクトップを使用していますが、以前のバージョンでもご利用いただけます。ご参考までに、デモ用の .xlsx ファイルと .xls ファイルをダウンロードしていただけます。.xls 形式を使用する場合、Table オブジェクトは使用できませんが、必要ありません。Web 版 Excel は両方の方法をサポートしています。
参照:誰もが知っておくべき Windows、Linux、Mac のコマンド (無料 PDF) (TechRepublic)
フォーマットの使い方
負の値を赤で表示する最も伝統的かつ簡単な方法は、おそらくExcelの書式設定を使うことでしょう。幸いなことに、負の数を自動的に赤で表示する組み込みの書式設定があります。
図Aに示すサンプルデータは、ユーザーが借方を負の値として入力するシンプルな取引シートです。このテーブルオブジェクトの名前はBalanceSheetです。列Dには、前回の残高と現在の残高を加算して各取引後の残高を返す簡単な式があります。デモファイルではなく手動で操作する場合は、D3に以下のコードを入力してください。
=C3
次に、D4 に次の内容を入力し、残りのセルにコピーします。
=D3+C4
これは、Tableオブジェクトが不要な問題を引き起こすケースの一つです。2つの式が同じではないためです。ExcelはD3の式を上書きします。Tableオブジェクトを使用していて、2つ目の式が値エラーを返す場合は、D3に式「=C3」を再入力してください。通常のデータ範囲を使用することもできます。
図A

借方を赤で表示したい場合は、次のように Excel 形式を適用します。
- C3:E10 の通貨値を選択します。
- 「ホーム」タブで、「数値」グループのダイアログランチャーをクリックします。Web版Excelでは、「数値」ドロップダウンから「その他の数値形式」を選択します。
- 表示されたウィンドウで、「分類」リストから「通貨」を選択します。既に通貨形式を指定している場合は、Excelが自動的に選択します。図Bは、サンプルの下に組み込みの通貨形式を示しています。負の数には4つの形式があります。
- 最後の形式(数字を赤で括弧で囲んで表示する形式)を選択します。
図B

図Cに示すように、この形式では負の値(借方)が赤で表示されます。さらに、Excelでは負の値が括弧で囲まれます。ユーザーは値の前にハイフン(-)を付けることで負の値として入力しますが、この形式ではハイフンは表示されません。
図C

両方の列に書式を適用しましたが、D列の値はどちらも赤く表示されません。これは、その列に負の値がないためです。ただし、負の値が発生した場合は、書式が適用されます。
書式を適用したくない場合、または別の目的の書式を既に適用している場合は、条件付き書式を使用できます。
条件付き書式の使い方
シンプルな書式設定が必ずしも解決策になるとは限りません。そんな時は条件付き書式を使いましょう。条件付き書式もほぼ同じくらい簡単で、ほんの数ステップ追加するだけです。
負の値のみに条件付き書式を適用するには、次の手順を実行します。
- C3:D10を選択します。
- [ホーム] タブの [スタイル] グループで [条件付き書式] をクリックします。
- ドロップダウンから「新しいルール」を選択します。
- 表示されるウィンドウで、上部のペインにある「数式を使用して、書式設定するセルを決定する」オプションを選択します。
- 下のパネルに「=C3<0」という単純な式を入力します。この式を自分の作業に適用する際は、選択範囲の最初のセルを参照するようにしてください。この例では、C3です。
- 「フォーマット」をクリックします。
- 「フォント」タブをクリックします。「数値」タブをクリックすると、最初のセクションで使用したのと同じ組み込み書式を設定できます。ただし、ここではそのオプションは利用できないものとします。
- 「色」ドロップダウンから、赤を選択します。
- 「OK」をクリックします。図Dは式と形式を示しています。
- [OK] をクリックしてシートに戻ります。
図D

条件付き書式では、書式と同じ値が赤で表示されます。ただし、図Eに示すように、値は括弧で囲まれません。ルールはシンプルです。現在の値が0未満、つまり負の数の場合、式はTrueとなり、Excelは書式(赤いフォント)を適用します。
図E

前述の通り、組み込みの書式設定が基本ですが、必要に応じて条件付き書式を使用することもできます。代替手段があると便利です。